2019年2月3日
「成長する教会─神の恵みのよき管理者への道」
スチュワードシップ(stewardship)とは、神から私たち一人ひとりに託されている時間や賜物、財産などを良く管理し、「神の救いの計画」という教会の福音宣教の働きを担って歩むキリスト者本来の生き方が示されています。
キリスト者は「イエスこそ私の主です」と告白します。これは、「私は主のしもべです」という告白でもあります。私たちは、だれでも神の良きしもべとして生きたいという思いを持っているはずです。この思いこそが、キリスト者としてのスチュワードシップへと繋がるのです。 スチュワードシップという言葉が、日本のバプテスト教会でよく使われるようになった背景には、アメリカのバプテスト教会の影響があります。アメリカの教会には、アメリカ独立まで、母国の教会から教会税の徴収がありました。とくに自覚的な信仰告白を大切にし、政教分離を主張するバプテスト教会の人びとから、教会税廃止の訴えがなされました。 その結果、教会税は廃止されましたが、教会では具体的な献金や奉仕の勧めがなされていなかったため、福音宣教の働きができないほど危機的な状況に陥りました。そのような中でスチュワードシップ運動が起こされ、教会本来の福音宣教の働きがなされるようになったのです。
教会の財政的危機を救うために始まった「十分の一献金運動」の中で広まっていった「スチュワードシップ」という言葉は、献金の奨励をさすだけでなく、信徒の自発的な奉仕の精神を示すものとしても受け継がれました。 スチュワードシップ運動は、教会の危機の中で信徒一人ひとりの信仰姿勢に目が向けられたことによって起こりました。そして、より積極的な伝道と教会形成がなされて行くのです。