2018年6月3日
「この世に目を向けて」─福音を伝えよう─
神の聖霊を受けた弟子の働きを通して、神の癒しの業が現実のものとなりました。こうして「イエス・キリストの名」が証言されたのです。
主の御名によって建てられた教会は、主の僕として「この世」に向かって主イエスの復活を宣言すること、つまり宣教という大切な使命が託されています。そしてそれは、人間の知恵や努力ではなし得ないものであることを私たちはよく知っています。もし教会が、人間の知恵や能力にだけ頼って宣教しようとしたならば、その目論見は簡単に挫折したことでしょう。 キリストの教会は、川崎バプテスト教会も含め今日に至るまで、多くの困難を通らされながら、主イエス復活の証人として「この世」の中に建ちつづけました。それは教会が、聖霊の力を受けて宣教してきたからです。
教会は聖霊に満たされ、主の復活の証人として「この世」に送り出されて「この世」に向かって福音を伝えます。そしてそれは、「この世」に対して関心を向けるということでもあります。「この世」に対する関心とは、社会の中でも特に「見過ごされがちな部分」に目を向けることです。
ペトロはエルサレムの人びとに向かって主の復活を言葉で伝えましたが、それと同時に「この世」の中でも特に、人びとが関心を向けないような部分に目を向けて関わろうとしました。そしてそのような部分とは、多くの場合痛みと悩みや苦しみを伴ったものでもあります。ペトロはそこに関わろうとしました。そのように教会も社会の中の、関心を向けられないような部分に目を向けて、そこに関わろうとするのです。