2018年5月27日

「みことばに生きる」─この世に生きる者として─

 2018年度の年間主題と年間聖句である、旧約聖書アモス書の御言葉からお分かちしたいと願います。

 預言者アモスはエルサレム南部の小さな村テコアで羊を育て、いちじく桑を栽培する農夫でした。神は北イスラエル王国の民とその指導者たちに語るべきメッセージを、アモスに与えました。   アモスが神の言葉を語り出したのは、ヤロブアム2世の治めた時代でした。この時代は、北イスラエル王国は戦いに勝って領土を拡大し、最も豊かに繁栄した時代でもありました。

 裕福な者が増え、豪華な家を建て、ぜいたくな暮らしをしていました。彼らは貪欲で、正直な人をだまし、貧しい人びとに重税を課したのです。争いが起これば裕福な者は賄賂を使って、有利な裁決を得ていたのです。富が貧しい人びとに分配されることはなく、奴隷へと身を落としていく人が増えました。   また、多くの人が新しく建設された聖所で、ヤハウェなる神以外の神々(金の子牛など)を礼拝していました。

 預言者アモスは、賑やかな祭りを祝っている人びとの前で、民族滅亡の悲しみの歌を歌い出し、驚いた群衆はアモスの方に振り向くのです。そして、「主を求めよ、そして生きよ」これがイスラエルの生き残る道であると、語るのです。

 罪は滅びをもたらすが、神を求めるなら希望が見つかる。困難の中にあっても、神を求めよう。自分にとって辛いとき、苦しいときこそ、神を求めよう。隣人が苦しんでいるときにも、神を求められるよう、寄り添い励まそう。これこそ、アモスが神から預かった言葉なのです。   イエス・キリストの十字架こそが、すべての人に与えられている神の救いの希望なのです。