2018年10月21日

「真実な友キリスト」

 人生にはどうしても避けて通れない困難がいくつかあります。誰もが悩まされる問題があります。それは「貧、病、争、死」と言われます。貧しさ、やまい、争い、そして死です。貧しさは、昔とは大分違ってきました。たしかに今日の食べもの、明日の着るものの心配はなくなってきました。しかし、それでは、貧しさがまったくなくなったのかといえば、それはやはりあります。将来の不安は決してなくなりません。病─これも経済の問題と絡みあっているのですが、心身の病は、誰もが絶対といってよいほど避けられないものです。争いごと、人間関係の悩み─これも非常につらい。しかもやはり誰もが巻き込まれたりします。そして、死。自分の死がありますが、その前に、愛する人、かけがえのない人の死による喪失の悲しみは、誰もが経験しないわけにいきません。

「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」(ヨハネによる福音書15章13節)。   主イエスは、私がそうであったように、あなたがたも隣人にとって、真の友となりなさい。そして私の友として生きよと主は言われます。あらゆる問題が起こったとしても、本当の友が傍にいてくれたなら、その受けとめ方もかなり変わってくるものです。                                キリストが友であり、キリストによって神が味方でいて下さる。私たちはそこから生かされていくのです。それならば、私たちもまた、友となることができるのではないでしょうか。

 主イエス・キリストを指し示し、友をそのありのままに赦し、喜んで受け入れる真の友として。友の手を取り、訴えを聞き、慰める真の友として。