2018年1月21日

「イエス・キリストの啓示によって」

 今朝の箇所は、使徒パウロが福音を知らされたいきさつを語り、キリストの使徒、それも異邦人に福音を伝える使徒として立てられた次第を語っています。 

 パウロは元来、教会の迫害者でした。そこから一転して、異邦人に福音を伝える伝道者にされました。彼はまさしく劇的な大転換をした伝道者でした。ですから当然、使徒パウロの証は、私たちとは違うとも言えるかもしれません。しかし注意してみると、パウロの驚くべき劇的な回心(=悔い改め:自己の罪を認め、悔いてイエス・キリストによる罪の赦しに与るために、心を神に向けること)の中で、最もたいせつなこととしてパウロが強調し語っていることは、自分が伝えた福音は「人によらない」、「人から受けた」のではないということです。それは「イエス・キリストの啓示によった」と言われます。

 パウロは教会の迫害者であったはずの彼に大転換を惹き起したのは、他の人の力でも自分の力でもなく「神の選びと召し」によりました。そして「神が、御心のままに、御子をわたしに示して」くださったからと言うのです。これが劇的な出来事の中心ですが、これはキリスト者であれば、私たちの信仰生活を支えていること、「イエス・キリスト」と出会ったことと同じなのだと気づかされます。

 神の働きによってイエス・キリストとの出会いが起こり、そのキリストによって新しい人生の道を与えられました。それがパウロを転換させた大事件でした。  しかしそれは神によってすべての人に備えられている大きなドラマがあるのだと言えるのではないでしょうか。