2017年4月9日

「子ろばに乗って」

 今年は、3月1日(水)の「灰の水曜日」から「受難節(レント)」の期間が始まりましたが、今日からいよいよ最後の受難週に入りました。   イエスが捕らえられ、十字架刑に処せられた最後の週です。そして来週は、勝利の復活イースターを祝う日です。

 福音書によれば、最後の週を迎えるためにイエスは、安息日の次の日、日曜日にエルサレムに入られました。そのとき、同じようにエルサレムにやって来ていた巡礼の群衆が、棕櫚(しゅろ:ヤシ科のなつめやし)の枝を道に敷いて、子ろばに乗ったイエスを熱狂的に迎え入れました。それが棕櫚の日曜日という名前の由来ですが、今日がその棕櫚の日曜日です。   子ろばに乗って入場されるイエスに王としての威厳はありませんでした。イエスを迎えた群衆は「ホサナ、ホサナ(=救いたまえ:ヘブライ語)」と叫んでイエスを出迎えましたが、その週の金曜日になると「十字架につけよ」と叫ぶのです。  

 イエスが歩みを進められるのは、ゴルゴタの丘といわれる小さな丘です。そのエルサレムの都に入って行かれます。進んでゆくうちに、み霊に示されて、王の座が見えてきました。それは、王たちが座った金の玉座ではなく、呪いの木である十字架の上でした。  王の衣服も準備されていました。しかし、それは紫色の王服ではなく、兵士たちが着せた嘲りの服でした。王イエスの笏として右の手に葦の棒を持たされました。軍馬の代わりに子ろばが、王の笏の代わりに葦の棒がありました。そして王の冠です。それは茨で編んだ冠で、兵士たちは何も知らずにまことの王イエスの頭に茨の冠を戴かせました。

 今日も、父なる神は十字架のイエスを私たちに示され、「この人を、見よ」と招いておられるのです。