2017年5月21日
「天におられるわたしたちの父よ」─主の祈り1
祈りについて、主イエスに質問した人の話があります。「イエスはある所で祈っておられた。祈りが終わると、弟子の一人がイエスに、『主よ、ヨハネが弟子たちに教えたように、わたしたちにも祈りを教えてください』と言った。そこで、イエスは言われた。」(ルカによる福音書11:1〜2節前半)
主イエスはこの問いかけに応じて、祈りの基本を教えました。それが「主の祈り」です(マタイによる福音書6:9〜13)。それ以来、キリスト教会では、これを礼拝や祈りのときに、みんなで祈ってきました。また、主の祈りは、世界中の言葉に翻訳されているので、「世界を結ぶ祈り」とも呼ばれています。
「主の祈りは福音全体の要約である」と言われ、それはつまり「キリスト教とは何かを知ろうと思えば、まず主の祈りを学ぶとよい、大事なことはすべてそこに含まれている」とも言われます。
主の祈りは、それほど深い内容をもったたいせつな祈りであり、イエス・キリストが私たちにくださった宝物なのです。 今週より7回に分けて、その文言と詳しい内容をみていきます。一つひとつの祈りの言葉の意味を考え味わいながら、より深い祈りへと導かれたいと願います。