2018年2月25日

「神より託された宝」

 タラントンとは、新約聖書の時代ギリシアで用いられた通貨単位です。英語のタレントという言葉の語源となっていきました。思い浮かべてしまうのは、芸能人のことかもしれませんが、タラントン(タレント)とは神が私たちにそれぞれの力に応じて委ねる宝を意味し、そこから神が委ねてくださった賜物を生かしきる力をタレントと呼ぶようになりました。

 今週の聖書箇所は、1タラントンしか受け取らなかった人に焦点を当てています。神から1タラントン預かった人は、穴を掘り、お金をその中に隠したとあります。1タラントンと言えど、当時の6千日分の労働賃金を意味しており、十分すぎるほどの価値がありましたが、預かった賜物があまり少ないと感じ、神に不忠実になってしまったのです。    私たちは、神より受けた賜物はあまりにも少しで、神の国のためにそれを用いるのは難しいと考えてしまうことはないでしょうか。口下手で、上手く話せないし、証も出てこない。ましてや説教なんてとんでもない。祈祷会で御言葉を分かち合い、祈りを口に出すのも気恥ずかしいし、そばにいる人に、イエス様を伝えることもできないと思ってしまう。

 ある人は言いました。「私たちは、何事をする場合にも、できるだけのことしかできません。あなたにも、この私にも。しかし、できるだけのことしかできないという制約は、同時に『できるだけのことはできる』という祝福でもあります。なんと素晴らしいことではないでしょうか!」。   イエス・キリストが、私にあなたに、特別な1タラントンを預けてくださったのです。十字架のイエスを仰ぎ見れば「できるだけのことはできる」のです。