2016年12月4日

「ホセア書について神はあなたを決して見すてない」

 ホセアという名前は、「主(ヤハウェ)は救った」という意味のヘブライ語です。彼は、北イスラエル王国で暮らし、神の言葉を預言しました。アッシリア帝国がイスラエルを侵略したとき、ホセアは自らの預言を書き記したものを持って、南ユダ王国に避難したものと考えられています。

 主(ヤハウェ)なる神は、イスラエルの民をエジプトの奴隷状態から救い出し、カナンの土地を与えるという約束を守られました。ホセアはこの神に忠実であるようにと訴えかけました。しかし、人びとは約束の地カナンで裕福になると、イスラエルの神から離れていきました。それは、イスラエルの民がカナンに定住したとき、神の命令に背き、先住のカナン人をすべて追い出さず、共に住み、彼らの習慣を取り入れていきました。

 カナン人の神々は雨を降らせて土地を豊かにすると信じられていました。豊作を願うイスラエルの民の中には、カナンの神々を礼拝する儀式に参加し始める人もいたのです。他の神々を拝むという罪を犯し、イスラエルの指導者たちも神に頼らず、軍事力と他国との同盟に頼って国を守ろうとしました。

 ホセア書冒頭の3章はホセアとゴメルの結婚を語ります。ゴメルとは、カナン人の豊穣神バアルの神殿に仕えていた者であると言われています。ホセアの家庭生活そのものがホセアの語る神の言葉を具現化したものでした。

 ホセアは、神を裏切ったイスラエルの人びとは罰を受けると告げますが、それと同時に神が人びとを赦し、神の選びの民として新たに出発させるという希望も語っているのです。