2016年11月27日

「クリスマス・アドベント─主イエスの来臨の希望」

 「クリスマス」とは、神の御子イエス・キリストの誕生を祝う喜びの日です。「クリスマス」は英語では「Christmas」と書きます。Christとはキリストのこと、そしてmasとはミサ(=礼拝)をあらわしています。ですから文字通りクリスマスとは、イエス・キリストの誕生を祝って礼拝するというのが本来の意味であり、姿なのです。

 キリスト教になじみのない方で、クリスマスの思い出といえば、サンタクロースではないでしょうか。このサンタクロースとは、実はキリスト教会(カトリック)の神父に由来します。ミュラ(現在のトルコ)にある教会の神父でニコラウスという人がいました。ある日ニコラウスは、貧しさのあまり三人の娘を身売りしようとしている家族を知り、真夜中にその家を訪れ、そこに金貨を投げ入れ、そのおかげで娘の身売りを避けられたという逸話が残されています。のちにニコラウスは、カトリックにおいて聖人とされ、聖ニコラウスと呼ばれるようになりました。その彼のことを、たとえば英語であらわすとセイント・ニコラウスとなります。これが変化してサンタクロースと呼ばれるようになったのです。 このような元の話しを聞くと、巷によくあるサンタクロースからのプレゼントとはだいぶニュアンスが違いますね。

 今日から、クリスマス・アドベントです。アドベントとは日本語で待降節といわれ、イエスの降誕を待ち望む季節(期間)のことです。その期間は、イエスの誕生日とされている12月25日の四週前の日曜日からとなっています。クリスマスシーズンはアドベントから始まり、色とりどりのクリスマスの飾り付けがされていきます。   暦の上で、一年は1月から、学校や会社の新年度は4月にそれぞれ始まりますが、キリスト教の暦においては、クリスマス・アドベントから新しい一年がはじまるのです。